ハクダイのカカク
Hakudai no Kakaku
  
 短編シリーズを選ぶ


 数有るマンガ〜マンガ単行本の中から、私のお気に入りの短編集を選んでみました。
独断と偏見もイイトコロでありますが、お付き合い頂ければ幸いです。
既に評価が定まっている名作・傑作であったり、また、愛好家・研究家も多く居られる中で、
私ごときが云々するのも申し訳ないのでありますが・・・

尚、使用画像は私自身が現在所有しているものです
(ボロさ加減に味があったりするわけですが・・・・、美本コレクターから見れば、愚の骨頂!?)

又、短編連作ものは除外しております(ドラえもん、ブラックジャックのような形式)

辰巳ヨシヒロ 小学館文庫/文庫版(A6)
異色ロマン傑作選 1、2
2作品とも複数冊を所有でしていて、最初に購入したものはどれ?自分も分からなくなってる
1−鳥葬 1976/6
2−コップの中の太陽 1976/6
 
 心理描写、ウソ臭くない人間像、現実的な設定、そこには、辰巳氏が考える「劇画表現」が確実に存在していると思います。作家性重視(限りなく個人制作)−集団制作による平均的な完成度追求、私小説と大作映画。そんな対比を考えてみることも、時には必要かもしれません。
 劇画表現の幅の広さを考える意味でも、必読の書。

ちばてつや 講談社KC/新書版
ちばてつや短編集 1 1975/7
ちばてつや短編集 2 1975/7
ちばてつや短編集 3 1975/8
 
 長い期間、人気作家である割には、作品数が比較的多くない、ちば先生ですが、どの作品からも、良質なマンガならではの、「ぬくもり」が感じられます。小学生高学年くらいに、この作品集に出会えた人は幸せ。短編というより中篇(100p程度)と呼ぶのが適当な作品も幾つか収録。
つげ義春 小学館文庫/文庫版(A6)
異色傑作選 1、2
1−ねじ式 1976/4
2−紅い花 1976/4
 
  こ の2冊に収録された、傑作群を読むと、つくづく、「うまい」なあと思う。世捨て人、アウトサイダー的なイメージが氏には少なからず付き纏っていると思うが、つげ氏本人が、その気になれば、大人気作家になることも十分可能であったのではなかろうか?類型的な作品が少ない、同じ手法、モチーフが無い、当たり前ですが、やっぱりつげさんは凄い。
藤子・F・不二雄 小学館ゴールデンコミックス/新書版
異色短編集 1 〜 6
1−ミノタウルスの血 1977/12
2−やすらぎの館 1978/1
3−ウルトラスーパーデラックスマン 1978/2
4−ノスタル爺 1978/4
5−夢カメラ
6−鉄人をひろったよ

 F先生は、人類、人間社会に対して、絶望していたのではなかろうか?個人的に、これらの作品から感じることです。ドラえもんの世界の裏側にあるのは、F先生の冷徹な世界観・世界認識なのかもしれません。
水木しげる 講談社漫画文庫/文庫版(A6)
水木しげる幻想短編集
とにかく何度も読んだのでボロボロです安く美本があれば欲しいですね(200円くらい?)
丸い輪の世界 1976/6
 
 小学5年か6年生だったと思う。(中学生になっていかたなあ)。とにかく、この作品集は、何度も読みました。テレビくんは良質な「童話」だし、「丸い輪の世界」に感じた、ありえるかもなあ?的な説得力には今も、その当時の感触がありありと甦ってくる。「交わる」の意味をあれこれ考えたのも懐かしい思い出。
作成&更新の覚え
2003/12:作成
2004/4:追記、手直し
ハクダイのカカク